バレーボールは室内競技ですが、
「体育館だから暑さ対策はそこまで必要ない」
というわけではありません。
夏場の体育館では、
気温だけでなく湿度や風の有無などによって
身体から熱を逃がしにくくなることがあります。
ジャンプ・ダッシュ・ラリーを繰り返す
バレーボールだからこそ、
練習内容だけでなく環境を見ることも重要です。
室内でも「気温・湿度・風・運動強度」をセットで考える。
体育館にいるというだけで安全とは限りません。
環境と選手の状態を見ながら、
練習量・休憩・水分補給を調整します。
体育館で身体に熱がたまる流れ
運動すると筋肉で熱が生まれ、
身体は発汗や皮膚への血流などを利用して
体温を調節します。
ところが湿度が高い環境では、
汗が皮膚から蒸発しにくくなります。
汗は「出ること」だけで身体を冷やすのではなく、
蒸発するときに熱を逃がすことが重要です。
運動
熱が生まれる
発汗
汗をかく
蒸発
熱を逃がす
体温調節
身体を守る
湿度が高いと何が変わる?
湿度が高くなると、
汗が蒸発しにくくなるため
身体から熱を逃がす効率が低下します。
その結果、
同じ練習をしていても
暑熱環境では身体への負担が大きくなることがあります。
熱
身体から熱を
逃がしにくくなる。
循環
同じ運動でも
心拍数が高くなることがある。
運動
暑さが強くなるほど
運動を続けにくくなる。
「高湿度=筋温が上がらない」ではない
高湿度になると
筋肉が温まりにくくなる、
と考える必要はありません。
むしろ問題になるのは、
汗が蒸発しにくくなり
身体に熱がたまりやすくなることです。
暑熱環境で運動を続ければ、
身体への負担が増え、
疲労感やパフォーマンスに影響する可能性があります。
「汗をたくさんかく=身体がしっかり冷えている」ではない。
湿度が高いと汗が多くても蒸発しにくいため、
熱を逃がしにくい場合があります。
バレーボールでは「熱+反復動作」を見る
バレーボールでは、
一定速度で動き続けるのではなく、
短時間の強い動作を繰り返します。
スパイク・ブロックなどで
繰り返し跳ぶ。
レシーブなどで
急な移動を繰り返す。
ジャンプのたびに
身体へ負荷が加わる。
短い休息を挟みながら
プレーを反復する。
換気不足を「酸素不足」と単純化しない
人数が多く換気が十分でない室内では、
二酸化炭素濃度が高くなることがあります。
ただし、
それをそのまま
「体育館が酸素不足になり、筋肉へ酸素が届かなくなる」
と説明するのは適切ではありません。
換気は、
室内の空気環境を保つために重要です。
また暑い環境では、
扇風機などで空気を動かすことが
身体から熱を逃がす助けになる場合があります。
| 環境 | 確認すること | 対応例 |
|---|---|---|
| 気温が高い | 身体への熱負荷 | 休憩・冷却・練習量を調整 |
| 湿度が高い | 汗が蒸発しにくい | 風を利用・休憩を確保 |
| 風が少ない | 熱を逃がしにくい | 扇風機などを利用 |
| 換気が少ない | 室内の空気環境 | 可能な範囲で換気 |
「深呼吸すれば体育館の酸素不足を補える」わけではない
呼吸を整えることは、
休憩時に気持ちや呼吸のリズムを落ち着かせる方法として
利用することはできます。
しかし、
換気が必要な環境を
選手の深呼吸で解決することはできません。
室内環境に問題がある場合は、
選手個人の呼吸方法ではなく、
換気・休憩・環境調整を優先します。
水分量を全員同じ数字にしない
必要な水分量は、
気温・湿度・運動時間・体格・発汗量などによって変わります。
そのため、
「15〜20分ごとに必ず○mL」
と全員へ同じ量を当てはめるより、
個人の発汗量や環境に合わせて考えることが大切です。
練習前
水分状態を確認
練習中
定期的に補給
練習後
失った分を補う
次の活動
回復につなげる
汗を多くかく場合は電解質も考える
汗では水分だけでなく、
ナトリウムなども失われます。
長時間の練習や大量に発汗する環境では、
水だけでなく食事やスポーツドリンクなどから
ナトリウムを補給することも考えます。
ただし、
「カリウム不足だから筋肉が硬直する」
「電解質を摂れば筋けいれんを防げる」
と一つの原因だけで考える必要はありません。
運動時の筋けいれんには、
疲労や運動強度など
複数の要因が関係すると考えられています。
体重測定は「軽くなった=脱水」と決めない
発汗量を把握する方法の一つとして、
練習前後の体重変化を見る方法があります。
ただし、
飲んだ水分量や排尿なども影響するため、
単に練習前より何kg減ったかだけではなく
条件をそろえて確認することが大切です。
| CHECK | 確認すること |
|---|---|
| 環境 | 気温・湿度・風・体育館内の状態 |
| 練習 | 時間・強度・ジャンプ量など |
| 水分 | 練習前・中・後の補給状況 |
| 選手 | 疲労感・体調・暑さへの慣れなど |
暑い日は「同じメニューをやり切る」にこだわらない
練習計画を立てていても、
体育館の環境によって
身体への負荷は変化します。
暑さや湿度が厳しい場合には、
休憩を増やす、
一回の練習時間を短くする、
強度を調整するなどの判断も必要です。
休憩
環境に合わせて
頻度を調整する。
冷却
休憩中に風や
冷たいものを利用する。
練習量
その日の環境に応じて
強度や量を調整する。
選手の変化を見逃さない
暑熱環境では、
「いつもの疲れ」と決めつけず
選手の状態を確認することが重要です。
めまい、頭痛、吐き気、
強いだるさ、判断がおかしいなどの症状がある場合には、
練習を続けることを優先せず、
身体を冷やして必要な対応を行います。
意識障害など重い症状がある場合には、
緊急の医療対応が必要です。
「予定した練習をやり切る」より、
「今日の環境で安全に質を保てるか」を見る。
まとめ
体育館でのバレーボールでは、
気温だけではなく、
湿度・風・練習強度・発汗量などを
一緒に考える必要があります。
特に湿度が高い環境では、
汗が蒸発しにくく、
身体から熱を逃がしにくくなることがあります。
水分補給だけですべてを解決しようとせず、
換気・風・休憩・冷却・練習量などを組み合わせて
選手の身体を守ることが大切です。
トレーニングだけでなく、環境まで含めてコンディションを見る。
WiSPでは筋力や動作だけではなく、
疲労・睡眠・練習量なども確認しながら、
学生アスリートの身体づくりをサポートしています。
FROM KNOWLEDGE TO ACTION
身体を知ることから、
次の一歩へ。
記事で得た知識も、身体の状態や目的によって活かし方は変わります。 WiSPでは、今の身体や動きを確認しながら、一人ひとりに合った方法を一緒に考えていきます。
呉市のパーソナルジム WiSP

