足底腱膜炎では、踵から足裏にかけて痛みが出ることがあります。
ここで大切なのは、痛い場所だけを見るのではなく「なぜ今、その部分に負担が集中しているのか」を整理することです。
そもそも足底腱膜とは?
足底腱膜は踵から足趾方向へ広がり、足部のアーチや歩行時の力の伝達に関係する強い結合組織です。立つ、歩く、走るといった日常的な荷重でも繰り返し力を受けます。
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SUPPORT
支える
足部アーチの保持に関与
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LOAD
受ける
立位・歩行・走行で荷重を受ける
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TRANSFER
伝える
歩行時の足部機能に関与
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「一つの原因」ではなく、負荷と身体の状態を整理する
足底腱膜炎を「扁平足だから」「体重が重いから」「足首が硬いから」と一つだけで説明するのは適切ではありません。複数の要因を確認しながら、現在の症状との関係を考えます。
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LOAD
日々の負荷
歩行量
立ち仕事 運動量 |
× |
BODY
身体機能
可動性
筋力 足部機能 |
× |
RECOVERY
回復
休息
負荷調整 経過 |
| 足底腱膜にかかる負担とのバランス | ||||
※これは原因を断定する図ではなく、評価時に整理する要素を示した概念図です。
足裏だけでなく、周辺の機能も確認する
痛みの場所を確認したうえで、足関節やふくらはぎ、足部の筋機能、普段の活動量なども整理します。
| 確認する項目 | 見るポイント | なぜ確認する? |
|---|---|---|
| 痛み | 場所・強さ・朝の一歩目・活動後 | 症状の特徴と負荷への反応を見る |
| 足関節 | 背屈などの可動性 | 歩行・しゃがみ込みなどとの関係を見る |
| 下腿 | 腓腹筋・ヒラメ筋の柔軟性と筋力 | 足関節運動や荷重への対応を見る |
| 足部 | 足趾・足部筋群・アーチの使い方 | 足部を支える機能を見る |
| 生活負荷 | 歩数・仕事・運動・靴 | 「身体」だけでなく負荷側も確認する |
改善は「休むだけ」でも「鍛えるだけ」でもない
痛みが強い時期と、症状が落ち着いてきた時期では目的が変わります。重要なのは、状態に合わせて負荷を段階的に調整することです。
| 01 |
負荷を調整する 痛みが強い時期は、歩行・立位・運動など症状を増悪させる負荷を調整する。 |
| 02 |
動きを確保する 足底腱膜特異的ストレッチや腓腹筋・ヒラメ筋のストレッチなどを検討する。 |
| 03 |
支える能力を戻す 足部・足関節筋群へのレジスタンストレーニングを段階的に行う。 |
| 04 |
日常の負荷へ戻す 症状の反応を確認しながら、歩行・仕事・運動量を調整する。 |
何をする? 役割を整理すると分かりやすい
| アプローチ | 主な目的 | 考え方 |
|---|---|---|
| 足底腱膜ストレッチ | 痛み・機能 | 2023 CPGで推奨 |
| 下腿ストレッチ | 腓腹筋・ヒラメ筋などの柔軟性 | 足底腱膜ストレッチとともに推奨 |
| 筋力トレーニング | 足部・足関節筋群の能力 | レジスタンストレーニングを含む運動療法を推奨 |
| インソール等 | 負荷の調整を補助 | 単独治療ではなく、他の介入との併用を検討 |
「この種目をすれば治る」という考え方ではなく、症状・可動性・筋力・生活上の負荷を確認しながら組み合わせます。
体重は関係する。でも「体重だけ」が原因ではない
体重については無視する必要も、すべての原因として扱う必要もありません。研究では、高いBMIと足底腱膜症との関連が報告されています。
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EVIDENCE
高いBMIとの関連
複数研究を統合した解析で
関連が報告されている |
INTERPRETATION
=原因と断定しない
体重・活動量・身体機能などを
合わせて考える |
そのため、体重管理を検討する場合でも、足部の機能や靴、普段の歩行量、仕事環境などを同時に確認する方が実践的です。
痛みが落ち着いた後は「負荷に耐える能力」も考える
ストレッチだけで終わるのではなく、足部・足関節周囲へ段階的に負荷を戻していく考え方も重要です。
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STEP 01
症状確認
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→ |
STEP 02
軽い負荷
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→ |
STEP 03
負荷を増加
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| 症状の反応を確認しながら段階的に進める | ||||
高負荷の踵上げ運動を用いたRCTでは、足底腱膜特異的ストレッチ群と比較して3か月時点の自己申告アウトカムで良好な結果が報告されています。ただし6・12か月時点では群間差は確認されておらず、「高負荷運動が唯一の正解」という意味ではありません。
WiSPでは「痛い場所」と「負担が集まる背景」を分けて確認する
実際の指導では、足裏だけを見るのではなく、症状と身体機能、実際の動作を順番に確認します。
| 01 | 症状を確認 どこで・いつ・どの程度痛むのか |
| 02 | 身体機能を確認 足関節・下腿・足部などを分けて評価 |
| 03 | 実際に動く 立位・歩行・スクワットなどで使い方を確認 |
| 04 | 次の負荷を決める その日の状態と反応をもとに内容を調整 |
足底腱膜炎を考えるときの4つのポイント
| 01 | 痛みが強い時期は負荷を調整する |
| 02 | 足裏だけでなく足関節・下腿・足部を見る |
| 03 | ストレッチと筋力トレーニングを目的に応じて使う |
| 04 | 体重を含め、一つの要因だけで原因を決めない |
日常の負荷を受け止められる状態へ戻していく。
強い腫れや外傷後の痛み、しびれ・感覚異常、安静時にも強く続く痛み、症状が長期間改善しない場合などは、足底腱膜以外の原因も含めて医療機関での評価が必要になることがあります。
・Koc TA Jr, et al. Heel Pain – Plantar Fasciitis: Revision 2023. J Orthop Sports Phys Ther. 2023;53(12):CPG1–CPG39.
・van Leeuwen KDB, et al. Higher body mass index is associated with plantar fasciopathy/’plantar fasciitis’: systematic review and meta-analysis. Br J Sports Med. 2016;50(16):972–981.
・Rathleff MS, et al. High-load strength training improves outcome in patients with plantar fasciitis: a randomized controlled trial with 12-month follow-up. Scand J Med Sci Sports. 2015;25(3):e292–e300.
・Jaffri AH, et al. Evidence for Intrinsic Foot Muscle Training in Improving Foot Function: A Systematic Review and Meta-Analysis. J Athl Train. 2023;58(11-12):941–951.
FROM KNOWLEDGE TO ACTION
身体を知ることから、
次の一歩へ。
記事で得た知識も、身体の状態や目的によって活かし方は変わります。 WiSPでは、今の身体や動きを確認しながら、一人ひとりに合った方法を一緒に考えていきます。
呉市のパーソナルジム WiSP

