「ラグビー選手はガチガチで動きが硬い」という印象を持っている人、意外に多いのではないでしょうか?
たしかに彼らは筋骨隆々で体格も大きいですが、その体の中には驚くほど高度な柔軟性と身体の連動性が備わっています。
今回は、トップレベルのラグビー選手が持つ身体能力の秘密に迫ります。
ラグビーは「ぶつかるだけのスポーツ」ではない
ラグビーは激しい接触プレーが特徴ですが、それだけではありません。方向転換、ステップ、タックル、ジャンプ、パス、キックなど、さまざまな動作を瞬時に判断して実行するスポーツです。
これらの動作には、筋力だけでなく全身の連動としなやかさが欠かせません。筋肉が強いだけでは、スピードや瞬発力、効率的な動作が生まれないからです。
トップ選手の柔軟性は実は高い
実際にトップチームの選手たちは、柔軟性のトレーニングを日常的に行っています。
特に、股関節、肩関節、背骨の柔軟性が重視され、これらが不足するとタックルの姿勢が崩れたり、フィールドでの素早い方向転換ができなくなります。
柔軟性が高いことで、衝突時の衝撃を受け流したり、怪我を防いだりすることにもつながります。
身体の「連動性」とは?
連動性とは、体の各部位が協力して一つの動きを生み出す能力のことです。
例えば、パスを投げる動作では、下半身で生み出した力を体幹に伝え、肩・腕・手首へと効率よく伝導させます。
この連動がうまくいっている選手ほど、少ない力で精度の高いプレーができます。
ラグビーではこの連動性が非常に重要で、「力強く、かつしなやかに」プレーすることが求められるのです。
実はヨガやピラティスも取り入れている?
最近では、ラグビー選手でもヨガやピラティスを取り入れるケースが増えています。
これらは身体の軸を整え、柔軟性やコアの安定性を高めるトレーニングとして非常に有効です。
トップ選手は単に筋肉を鍛えるだけでなく、効率的でプレーに生かせる「質の高い身体操作」を追及しているのです。
学生プレイヤーに伝えたいこと
ガタイを大きくすることも大切ですが、柔軟性や身体の連動性が備わっていなければ、プレーの幅は広がりません。
筋トレだけでなく、ストレッチや動的柔軟トレーニング、動作の質を高めるドリルなども積極的に取り入れましょう。
まとめ
ラグビートップ選手は筋肉質で大柄なだけでなく、柔軟でしなやか、かつ連動性の高い「総合的な身体能力」を備えていることがわかります。
力任せではなく、身体全体をうまく使うトレーニングこそが、プレーの向上と怪我予防につながります。


