先日のセッションでのことです。
トレーニングが始まる前、お客様からふと出た一言。
「仕事が忙しくて、トレーニング頑張りたいけど頑張れないんです…」
詳しくお話を伺うと、年末に向けて仕事量が増え、帰宅時間も普段より1〜2時間遅くなっているとのこと。
帰ってから食事を作る気力もないほどで、自宅でやる予定だったストレッチも全くできていないと……。
話している間、少し申し訳なさそうな表情をされていて、
「できていない自分」への罪悪感まで感じていらっしゃるようでした。
真面目に向き合っているからこそ出てくる言葉
その表情を見て、「この方は本当に真面目に体づくりに向き合っているんだな」と強く感じました。
ただ、体づくりの前提として生活がある程度整っていることこれがとても大切です。
忙しさで余裕がない状態で、無理にハードな運動をする必要はありません。
むしろ、無理をするほど怪我や体調不良のリスクが高まります。
トレーニング=筋トレではない
多くの方が「トレーニング=筋トレ」と考えがちです。ですが、実際はもっと柔軟で、もっと幅広いものです。
軽いストレッチ中心
姿勢や動きのクセの改善
デスクワークによるこりや疲れへのアプローチ
軽い運動でリズムを整える
呼吸の調整
その日の体調、仕事の疲れ具合、メンタルの状態によって最善の方法は毎回違います。
「毎回これをしなければいけない」という縛りは不要です。
大人の体づくりは“戦略”
学生のように体力が余っている時期であれば、多少無理しても何とかなる場面もあります。
けれども大人は、仕事、家庭、ストレス、睡眠、食事など様々な要因が体調に影響します。
だからこそ、大人の体づくりは戦略的に続けることがとても大切です。
疲れている日は整える。
元気がある日はしっかり動く。
その日その日の「最適解」を選ぶことが、一番の近道です。
ウィスポが大切にしていること
ウィスポが一番大切にしているのはお客様が感じていることを素直に言える雰囲気をつくることです。
今日疲れている
腰が張る
モチベーションが上がらない
こういったリアルな声をそのまま言っていただくことが、安全で効果的なトレーニングにつながります。
無理に頑張っていただくのではなく、落ち着いた空気感の中で一緒に状況を確認し、その日の最善を一緒に選んでいく。
ウィスポではそのスタイルを大切にしています。
体づくりは一発勝負ではない
運動、食事、休養のバランス。
この3つが整うことで、身体はゆっくりと変わっていきます。
焦らなくて大丈夫です。
完璧でなくても大丈夫です。
大切なのは自分の体の声を聞きながら、続けていくこと。
トレーナーは、その道のりに寄り添い、お客様に合わせた最善の方法を一緒に考える存在です。
最後に
「頑張りたいけど頑張れない…」
この言葉は、サボっているわけではありません。
むしろ、ちゃんと向き合っている証拠です。
そんな時こそ、無理せず相談してください。
その日の最善を一緒に探すのがウィスポの役目です。
どんな日でも寄り添える場所でありたい。
これからもそういうジムであり続けたいと思います。

