バスケットボールは短距離スプリントやジャンプ、急停止・方向転換などの動作が連続するスポーツです。

試合終盤で動きが鈍くなる原因には、体力面だけでなく、瞬発力や筋持久力、集中力の低下も関わります。

最後までパフォーマンスを維持するには、日頃の練習やトレーニングで体力面と精神面の両方を鍛えることが重要です。

1. 試合後半まで動ける体を作る日頃のトレーニング

(1)インターバルトレーニング

短時間の全力運動と軽めの運動を繰り返すことで、瞬発力と回復力を同時に養います。

  • 20m全力ダッシュ+10秒軽いジョグを3〜5本
  • サイドステップ+後ろ向きダッシュ+正面スプリントを10秒ずつ×3セット

(2)下肢・体幹の筋持久力強化

  • スクワットジャンプ:10〜15回×3セット
  • ランジ歩き+体幹ツイスト:左右10歩×3セット
  • プランク・サイドプランク:30秒〜1分×3セット
  • チューブや軽量ダンベルで肩・背中の補強:10〜15回×2〜3セット

※個人の課題に応じて回数やセット数を調整すると効果的です。

(3)ボールスキルと持久力を組み合わせた練習

  • ドリブル+シャトルラン:疲労時でも正確にボールを扱える力
  • パス回し+コート全域のダッシュ:攻守の切り替え力
  • ジャンプシュート+素早い戻りダッシュ:シュート後のリカバリー力

※個人の課題に合わせて距離や回数を調整すると、実戦力がより高まります。

2. 精神的な粘り強さを育む意識

(1)疲労を味方にする意識

  • 練習中から「疲れてもフォームを崩さない」ことを意識
  • 高強度のドリルで、自分の限界ラインを確認

(2)集中力と判断力の維持

  • 練習の最後にミニゲームやシュート練習を行い、集中力を維持
  • 「次のプレーまでに体を整える」「パスやシュートを正確に行う」と意識してプレー

3. 個人差に応じた調整

選手のポジションや課題に応じて、トレーニング内容を調整します。

  • ガード:方向転換・スプリント・ボールコントロールを重点的に
  • フォワード:ジャンプ力・リバウンド力・筋持久力を中心に
  • センター:体幹・下肢の持久力、ポストプレー対応力を重点的に

トレーニング例は参考であり、個々の課題や体力に応じて組み込むことで効果を最大化できます。

4. 練習への取り組み方

  • 毎回の練習で「最後まで全力でプレーする」意識を持つ
  • インターバルやシュート練習で、疲労時のフォームや判断精度を確認
  • 個人で下肢・体幹・肩の持久力トレーニングを継続

まとめ

試合最後まで走り切る力をつけるには、体力面と精神面の両方を意識した練習が不可欠です。

  • 体力面:インターバルトレーニング、自重・チューブ・軽量器具による下肢・体幹・肩の持久力強化、ボールスキル+持久力の複合練習
  • 精神面:疲労時でもフォームを崩さない意識、集中力の維持、判断力のトレーニング
  • 個人差に応じた調整:ポジションや課題に合わせたトレーニングで弱点を補強

個人の課題を組み込むことで、最後まで正確な動作と判断を維持し、全力でプレーできる体と心を作ることができます。