1. OBの典型的な弾道パターン

  • スライス(右OB):アウトサイドイン軌道+フェース開き
  • フック(左OB):インサイドアウト軌道+フェース過度閉じ
  • プル/プッシュ:上半身リードや下半身不安定によるフェースコントロール不良

👉 どのタイプも「スイング軌道 × フェース管理 × 身体機能」の不一致が原因。

2. OBになりやすい方の特徴

技術面

  • アウトサイドイン軌道が強く、フェースが開いたままインパクト
  • 下半身が止まり、上半身だけで振る「手打ち」スイング
  • スイングプレーンが安定せず、毎回クラブパスが変動
  • アドレス時のアライメントが狂っており、無意識に狭い方向を狙っている

身体機能面

  • 股関節・胸椎の可動域不足 → 回旋不足でフェース管理が乱れる
  • 体幹の安定性不足 → 下半身リードができず上半身が突っ込む
  • グリップ・前腕の機能低下 → フェースローテーションの制御不良

メンタル・戦術面

  • ティーショットでの過度な飛距離志向 → 力みによるスイングエラー
  • OBへの恐怖 → アドレス時からアウトサイドインの引っかけスイングを誘発
  • コースマネジメント不足 → 危険エリア方向への不用意な狙い

3. OBを防ぐ技術的アプローチ

スイングメカニクス

  • シャローイング(クラブを寝かせる動き)を導入
    → ダウンスイングでアウトサイドインを防ぎ、インパクトでスクエアに戻しやすい
  • 下半身主導の切り返し
    → 骨盤先行で回旋を始め、腕のカット打ちを防ぐ
  • インパクト時のフェース向き意識
    → 「左手甲が目標方向を指す感覚」でフェース管理

セットアップ

  • アライメント確認:腰・肩・クラブフェースをターゲットに正対
  • ボール位置:ドライバーは左かかと内側、アイアンは中央寄り
  • グリップ圧:強すぎず弱すぎず、再現性を高める

4. 身体機能強化トレーニング

可動域改善

  • ヒップオープナー(股関節外旋ストレッチ)
    → 下半身の回旋自由度を高め、軸ブレ防止
  • スパイナルツイスト(胸椎回旋ストレッチ)
    → 上半身と下半身の捻転差を確保

体幹安定性

  • デッドバグ・パロフプレス
    → スイング中の体幹安定化で、上体の突っ込み防止
  • ロータリートレーニング(メディシンボール投げ)
    → 回旋力と下半身リードを実戦的に強化

フェースコントロール

  • 前腕回内・回外トレーニング(ダンベルやチューブ)
    → インパクトゾーンでのフェースローテーションを安定化
  • インパクトバッグ打ち込み練習
    → フェースのスクエア感覚を体得

5. コースマネジメントによる対策

  • 危険方向にOBがある場合、反対側のラフを許容する狙いを選択
  • ドライバー縛りをせず、スプーンやユーティリティでの安全ティーショットを検討
  • 風向・傾斜を計算に入れ、持ち球と逆球が出た時のリスク最小化を意識

まとめ

ゴルフでOBになりやすい方は、

  • スイング軌道の乱れ
  • フェースコントロール不良
  • 身体機能の制限
  • 戦術的未熟さ

という複合的要因を抱えています。

対策としては、

  • スイングの安定化(シャローイング・下半身主導)
  • 体幹安定・股関節胸椎可動域向上
  • フェース管理トレーニング
  • コースマネジメント修正

を総合的に取り入れることが重要です。