バレーボールと言えば、スパイクやブロックのための高いジャンプ力がとても大事だと思われがちです。

たしかにジャンプ力はゲームの勝敗を左右する重要な要素ですが、それだけで「強い選手」になれるわけではありません。

実は、バレーボール選手に必要な能力は、ジャンプ力に加えて、筋力、持久力、俊敏性、柔軟性など、さまざまです。

今回は、学生バレーにおいてどんなトレーニングが大切なのかを、わかりやすく解説します。

ジャンプトレーニングの役割

バレーボールは「空中の戦い」といっても過言ではないほど、ジャンプが多用されるスポーツです。

スパイク、ブロック、ジャンプサーブ——これらはすべて、高く、そして素早く跳ぶ力が求められます。

そのため、ジャンプ力を高めるためのプライオメトリクストレーニングや下半身強化は、どのチームでも取り入れられている基本です。

しかしジャンプトレーニングだけに偏ることは、かえってパフォーマンス低下や怪我の原因になることもあります。

筋トレは身体のパフォーマンスの基盤

筋力トレーニングは、ジャンプ力の土台となるだけでなく、動作のパワー・安定性を高め、怪我を予防する重要な要素です。

特に以下の筋群が重要になります:

  • 脚の筋力(大腿四頭筋・ハムストリングス・ふくらはぎ):ジャンプや踏み切りで必要
  • 体幹(腹筋・背筋):空中姿勢を安定させ、着地時のバランスも支える
  • 肩・腕の筋力:強いスパイクやサーブを支える

筋トレは「動ける身体」を作るための基盤です。単に筋肉を増やすだけではなく、動きに直結する実用的な筋トレを行うことが重要です。

走り込みでスタミナと持久力を養う

バレーボールは、意外にもスタミナが求められるスポーツです。

長いラリーが続く場面では、瞬時に移動・ジャンプ・レシーブ・構え直しを繰り返さなくてはなりません。

そのため、走り込みやインターバルトレーニングを取り入れ、持久力と瞬発力を両立させるトレーニングが行われます。

適切な心肺機能やリカバリー力がないと、試合終盤で息が上がり、集中力や精度が落ちてしまいます。

柔軟性がパフォーマンスを左右する

忘れられがちですが、柔軟性もパフォーマンスに欠かせない大事な能力です。

ストレッチやモビリティ(動作的柔軟性)を日々行うことで、筋肉や関節の可動域が広がり、効率の良い動作につながります。また、怪我の予防にも大きな役割を果たします。

特に、股関節や肩甲骨周辺の柔軟性は、正しいフォームでプレーするために欠かせません。

総合的な身体づくりが勝利の鍵

バレーボールは、高く跳ぶだけでは解決できない場面がたくさんあります。

「速く反応する」「パワフルに打つ」「ズレを修正する」「終盤でも動ける」——これらすべては、総合的な身体能力に支えられて初めて実現できます。

したがって、ジャンプトレーニングに加え、筋力・持久力・柔軟性・瞬発力をバランスよく鍛えることが重要です。

まとめ

学生バレーボールでは、ジャンプだけでなく身体全体の連動性や体力が求められます。

体づくりも戦術の一部と考え、どんなトレーニングを積むべきか、今一度考えてみましょう。

トレーニングの楽しさは、「できなかったことができるようになる」こと。自分の体が進化する感覚を楽しみながら、さらなるレベルアップを目指しましょう!