野球をしている学生たちの間でも、「プロテインを飲むと太る」という声を耳にすることがあります。

しかし、それは大きな誤解です。

プロテインは、筋肉の修復・成長を支える重要な栄養素であり、正しく使えば体づくりの強力な味方になります。

プロテインは太るのか?

結論から言えば、プロテインそのものが太る原因になることはありません。

太るかどうかは、摂取カロリーが消費カロリーを上回るかどうかによって決まります。

プロテインはむしろ、筋肉量を増やして基礎代謝を高め、太りにくい体づくりをサポートしてくれます。

ただし、プロテインバーや高糖質のシェイクなど、余分な糖質や脂質を含む製品を過剰に摂取すれば、当然カロリーオーバーにつながる可能性はあります。

選ぶ製品と摂取量には注意が必要です。

成長期の野球選手にこそ必要な理由

学生野球選手は、日々の練習で筋肉に負荷をかけています。

筋肉はトレーニング後に回復し、強くなる過程でタンパク質を必要とします。特に成長期の選手にとっては、筋肉だけでなく骨や内臓の発達にもタンパク質が不可欠です。

運動していない日でも、体は常に修復と成長を繰り返しています。

だからこそ、毎日のタンパク質摂取は欠かせません。

ただし、何よりも優先すべきは、1日3食を栄養バランス食べることです。

どれくらい摂ればいい?活動量に応じたタンパク質摂取量の目安

タンパク質の摂取量は、「1日の摂取カロリーの13〜20%」が理想とも言われますが、学生野球選手にとっては活動量に応じて体重ベースで計算する方が実用的です。

以下のように、運動量に応じて必要量が変わります:

• 活動量I(ほぼ運動しない):デスクワーク中心でスポーツ習慣がない人は、
→ 体重 × 0.8〜1.0g
• 活動量II(軽い運動):たまにスポーツをする程度の人は、
→ 体重 × 0.8〜1.2g
• 活動量III(週3〜5回の軽めの運動):遊び感覚でスポーツをする人は、
→ 体重 × 1.0〜1.4g
• 活動量IV(週3〜5回の本格的な運動):部活動などでしっかり練習している人は、
→ 体重 × 1.2〜1.6g
• 活動量V(高強度の運動):毎日ハードなトレーニングをしている選手は、
→ 体重 × 1.4〜1.8g

例えば、週5回しっかり練習している体重60kgの野球選手なら、
60kg × 1.4〜1.6g = 84〜96gのタンパク質が1日の目安になります。

この量を毎食で分けて摂るのが理想ですが、食事だけで補うのが難しい場合は、プロテインを活用することで効率よく補うことができます。

食が細い子や夏バテ対策にも

食事量が少ない選手や、夏場に食欲が落ちる選手にとって、プロテインは栄養補給の救世主になります。

水や牛乳に溶かすだけで手軽に摂取でき、消化にも負担が少ないため、体調が優れない時でも活用しやすいです。

また、朝食を抜きがちな選手には、朝のプロテイン摂取がエネルギー補給にもなります。食事の補助として使うことで、栄養の偏りを防ぎ、コンディション維持にもつながります。

プロテインの選び方と摂取タイミング

プロテインを選ぶ際は、成分表を確認し、余分な糖質や添加物が少ないものを選びましょう。

ホエイプロテインは吸収が早く、運動後の摂取に適しています。

カゼインプロテインは吸収がゆっくりで、就寝前などにおすすめです。

摂取タイミングとしては、運動後30分以内がゴールデンタイム。

この時間帯にプロテインを摂ることで、筋肉の修復と成長を最大限にサポートできます。

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まとめ

プロテインは、正しく使えば「太る」どころか、体づくりとパフォーマンス向上に欠かせない栄養素です。

学生野球選手にとっては、成長期の体を支えるためにも、日々の食事と併せてプロテインを上手に活用することが重要です。

「食べるのが苦手」「夏バテで食欲がない」そんな時こそ、プロテインの力を借りて、しっかり栄養を補いましょう。

体づくりは、日々の積み重ねです。正しい知識を持って、賢くプロテインを取り入れていきましょう。