短距離走では、スタートで出遅れる、加速局面で力が地面に伝わらない、スピードが上がるとフォームが崩れるといった悩みを持つ選手が多く見られます。

これらの課題の多くは、片脚で体を支えながら力を出す能力と深く関係しています。

今回紹介する片足スクワットは、スプリントに必要な体の使い方を身につけるための基礎トレーニングです。

見た目はシンプルですが、短距離選手にとって非常に重要な土台を作る種目です。

短距離走は「片脚支持」の連続で成り立っている

短距離走では、スタート、加速、トップスピードのすべての局面で、片脚で地面を押す動作が繰り返されます。

このとき、片脚で体を安定させられないと、

地面反力をうまく受け取れない
力が横に逃げる
フォームがブレてピッチやストライドが乱れる

といった問題が起こりやすくなります。

速く走るためには、片脚で地面を強く、かつ安定して押せる体が不可欠です。

片足スクワットは地面反力を逃さない体を作る

片足スクワットでは、太ももやお尻、股関節周り、体幹を同時に使いながら、片脚で体をコントロールします。

特に重要なのが、股関節を中心に体を安定させる感覚です。

この感覚が身につくことで、地面を押した力が無駄なく上方向や前方向へ伝わりやすくなります。

単に筋力を高めるのではなく、スプリントで使える力の出し方を覚えられる点が、この種目の大きな特徴です。

ゆっくり行うことでフォームづくりにつながる

片足スクワットを行う際は、スピードを出さず、ゆっくり丁寧に動くことが大切です。

勢いをつけると、短距離走でよく見られる代償動作が出やすくなります。

ゆっくり動くことで、体のどこで支えているか、どこが不安定かを感じ取りやすくなります。

膝が内側に入らないこと、骨盤が大きく左右に揺れないことを意識しながら行いましょう。

動きの確認は動画で行うのがおすすめです

文章だけでは伝わりにくい部分も多いため、実際の動きを動画で確認してみてください。

スタート姿勢やスプリント時の体の使い方をイメージしながら見ると、エクササイズの意図が理解しやすくなります。

https://linevoom.line.me/post/1176557740067536777

動画では、片脚で地面を押す際の体の安定性や、股関節と体幹の連動を確認できます。

自分の動きと比較しながらチェックしてみましょう。

成長期の短距離選手にこそ取り入れたい理由

成長期の短距離選手は、ダッシュや高強度のスプリントを繰り返すことで、ハムストリングスや股関節、腰に負担がかかりやすい時期でもあります。

片足スクワットは、関節を安定させながら動かす力を養えるため、怪我の予防にもつながります。

回数や重さを増やすよりも、正しいフォームを身につけることを優先しましょう。

片足スクワットができるようになると走りが変わる

片脚で体を支え、地面をしっかり押せるようになると、

スタートの一歩目が安定し

加速局面での力のロスが減り

トップスピードでもフォームが崩れにくくなります。

結果として、走り全体の質が高まり、タイム向上につながります。

小さな積み重ねがスプリント能力を高める

難しく感じる選手ほど、まずはできる範囲から取り組んでみてください。

片脚で体を支える感覚を身につけるだけでも、走りの安定感は大きく変わってきます。

片足スクワットは、短時間でも効果を実感しやすいトレーニングです。

日々の補強やウォームアップの一部として、継続して取り入れてみましょう。