学生バレーボールの現場では、「とにかく一生懸命やる」「練習量を増やす」といった姿勢が重視されることが多くあります。

もちろん、努力する姿勢は非常に大切です。

しかし、ただ頑張るだけでは、思うように上達しないケースも少なくありません。

成長スピードに大きな差を生むのは、「考えながら取り組めているかどうか」です。

まずは自分の状況を正しく把握することが出発点

チームメイトや試合相手のプレーからヒントを得るためには、最初にやるべきことがあります。それは、自分自身の状況を把握することです。

試合中にどんなプレーが苦手だと感じるのか、ミスが多い場面はどこなのか。

あるいは、自宅での練習や自主トレーニングで、うまくいかない動きは何か。

このように、自分の課題を一度整理することで、頭の中がクリアになります。

「全部がうまくなりたい」と漠然と考えるよりも、「レシーブ時の構え」「スパイク時の助走」「ジャンプ後の着地」など、具体的なポイントに分けて考えることが重要です。

課題に優先順位をつけることで練習の質が変わる

すべてを一度に改善しようとすると、練習の焦点がぼやけてしまいます。

そこで必要になるのが、課題の優先順位です。

今のレベルやポジションを考えたとき、最も影響が大きい課題は何かを考えます。

優先度の高い課題に集中することで、限られた練習時間でも効果を感じやすくなります。

これは、練習量が限られやすい学生にとって、非常に重要な考え方です。

仲間や相手選手のプレーは「答えのヒント」

自分の課題がある程度明確になると、仲間や相手選手のプレーを見る視点が変わってきます。

「なぜあの選手は安定しているのか」「自分と何が違うのか」といったように、観察が目的を持ったものになります。

ただ上手いプレーを見るだけでなく、「どんな構えをしているか」「どのタイミングで動き出しているか」など、自分の課題と照らし合わせて見ることで、良い動きのイメージが具体的になります。

成長を左右するのは技術だけでなく「考え方」

学生バレーボールでは、技術や体力だけでなく、考え方そのものが成長を大きく左右します。

ミスをしたときに「もっと頑張ろう」で終わるのか、「なぜ起きたのか」を振り返るのか。

この違いが積み重なることで、数か月後、数年後の差になります。

考える力が身につくと、練習の一つひとつに意味が生まれ、自主練習の質も自然と高まります。

うまく整理できないときは一人で抱え込まない

課題がはっきりしない、考えてもよく分からないと感じることは誰にでもあります。そのようなときは、一人で抱え込まず、指導者やトレーナーに相談することが大切です。

第三者の視点が入ることで、新しい選択肢や考え方が見えてくることも少なくありません。

「考えて取り組む姿勢」が将来の伸び代を広げる

学生時代に身につけた「考えて取り組む姿勢」は、競技力の向上だけでなく、その後の人生にも大きく影響します。

ただ練習をこなすのではなく、自分の状況を把握し、課題を整理し、工夫しながら取り組む。

この積み重ねが、成長のスピードを確実に加速させていきます。

頑張ることに加えて、考えること。

この両輪がそろってこそ、学生バレーボールでの本当の成長につながります。