ダイエット中、脂肪を効率よく燃やしたいなら、食事だけでなく筋肉が出すホルモンを味方につけるのもポイントです。
筋肉は単なる力を出す器官ではなく、体内でさまざまなホルモンを分泌する“内分泌器官”としても働きます。
その中で注目されているのが、筋肉から分泌されるホルモン、マイオカインです。
特にダイエットに役立つマイオカインが、ジャンプ運動などで多く分泌されるイリシンです。
今回は、イリシンの働きと、日常で手軽に取り入れられる運動方法をわかりやすく解説します。
マイオカインとは?筋肉の“やせホルモン”
マイオカインとは、筋肉が運動によって出すホルモンのことです。
従来のホルモンは内分泌腺(膵臓や甲状腺など)から分泌されますが、マイオカインは筋肉から直接血液に入って全身に作用します。
- 筋肉量が多いほど分泌量も増える
- 運動の種類や強度によって分泌の仕方が変わる
マイオカインは脂肪燃焼を助けたり、血糖値を整えたり、炎症を抑えたりする作用があります。
つまり筋トレやジャンプ運動は、筋肉をつけるだけでなく、体脂肪を燃やすホルモン効果も期待できるのです。
イリシンとは?脂肪を“熱”に変えるホルモン
マイオカインの中でも特に注目されるのがイリシンです。
ジャンプや着地などの刺激で筋肉が収縮すると、多く分泌されます。
- 分泌されたイリシンは白色脂肪(皮下脂肪や内臓脂肪)に作用
- 白色脂肪を褐色脂肪化させ、熱として燃やす
- つまり、体脂肪を効率よく減らす効果がある
研究では、ジャンプやスクワットのような着地刺激を伴う運動で、イリシン分泌が増えることが報告されています。
ジャンプ以外でもイリシンは出せる
イリシンはジャンプだけでなく、着地や筋肉への衝撃がある運動でも分泌されます。
- 縄跳び
- スキップ
- 踏み台昇降やジャンプスクワット
どれもジャンプ運動と同じように、筋肉の収縮と伸張を刺激します。
短時間でも強度のある運動を取り入れるだけで、脂肪燃焼効果が期待できます。
日常で取り入れる具体的な方法
① スキマ時間で縄跳び
- 1~2分を目安に、家事や休憩の合間に行う
- 軽くリズムを刻むだけでも着地刺激が入り、イリシン分泌を促進
② 階段昇降や踏み台昇降
- 脚を交互に踏み出すだけでジャンプに近い負荷がかかる
- 有酸素運動としても心拍数を上げ、脂肪燃焼をサポート
③ 自宅でジャンプスクワット
- 脚とお尻の筋肉に刺激を集中
- 脂肪燃焼だけでなく、下半身の引き締めにも効果的
ダイエット効果をさらに高めるコツ
- 週1~2回、1回10〜15分程度からスタート
- 着地時は膝や腰を軽く曲げて衝撃を吸収
- 有酸素運動や筋トレと組み合わせると、イリシン分泌と総消費カロリーを両方増やせる
- 運動前後にタンパク質を摂ると筋肉量を維持し、基礎代謝低下を防げる
まとめ
- 筋肉から分泌されるマイオカインのイリシンは、脂肪を熱エネルギーに変えて燃やす効果がある
- ジャンプや着地刺激のある運動で分泌され、縄跳びやスキップでもOK
- 着地刺激を取り入れた短時間運動を日常に組み込むだけで、効率よく脂肪燃焼できる
- タンパク質補給と組み合わせると、筋肉を維持しながら脂肪を減らすことができる
女性のダイエットでは、食事だけでなく、筋肉ホルモンを活用した脂肪燃焼戦略が非常に有効です。
イリシンを意識したジャンプ運動を取り入れることで、健康的に、効率よく体脂肪を減らすことができます。