スポーツやトレーニングでは、
実際に身体を動かして経験することが成長の基本です。

ただし、「言われた通りに動く」「決められた回数をこなす」だけでは、
自分の身体や動きを十分に理解できないこともあります。


LEARNING PROCESS

動く → 感じる → 見る → 言葉にする → 考える → もう一度試す

自分の動きを確認し、感じたことを言葉にし、
課題を整理してもう一度試す。
こうした過程によって、経験したことを次の動きへつなげやすくなります。

WiSPでもトレーニングそのものだけでなく、

動画による動作確認、身体感覚の確認、課題の可視化、
目標の共有、本人自身への問いかけ

などを取り入れながら指導しています。


01 | LEARNING PROCESS


スポーツの学びを6つの段階で考える

コーチやトレーナーから説明を聞くことも、
自分で考えることも、どちらも大切です。

スポーツでの学びを、

情報を受け取る段階から、自分で確認・整理・判断する段階まで

連続した過程として整理すると、次のように考えることができます。


スポーツ学習のピラミッド

受け取る学びから、自分で確認・判断する学びへ


自分で考える
選択する


言葉にする・共有する


感じる・確かめる


実際に動く


見る・確認する


知る・聞く


情報を受け取る
自分で整理・判断する


それぞれの段階で行うこと

知る・聞く
説明を聞き、動き方やトレーニングの目的などの情報を得る。

見る・確認する
見本・資料・動画などから、フォームや身体の位置を視覚的に確認する。

実際に動く
身体を動かし、フォーム・タイミング・力の出し方などを実際に経験する。

感じる・確かめる
どこに力が入っているか、動きやすさや左右差など身体から得られる感覚を確認する。

言葉にする・共有する
感じたことや気づいたことを言葉にし、自分の中で整理しながらトレーナーとも共有する。

自分で考える・選択する
自分の動きや課題を理解し、「次はどうするか」を考えて次の行動につなげる。


HOW TO READ

このピラミッドは、
「上に行くほど学習効果が高い」
「必ずこの順番で進む」
という意味ではありません。

情報を受け取るだけでなく、実際に動き、感じたことを整理し、
自分で考えるところまで含めて学習する

という考え方を視覚的に整理したものです。


02 | VISUAL FEEDBACK


感覚と実際の動きを照らし合わせる

トレーニングやスポーツでは、

自分がイメージしている動きと、実際に起きている動きが一致しているとは限りません。

WiSPでは必要に応じて、その場で動きを撮影し、
本人と一緒に映像を確認します。


確認する情報

確認する内容

本人の感覚

自分ではどのように動いたつもりなのかを確認する。

動画

姿勢・タイミング・身体の位置・左右差などを客観的に確認する。

次の動き

感覚と実際の動きの違いを踏まえ、次の動作を調整する。


動画を「見るだけ」で終わらせない

STEP 01
動く

STEP 02
動画を見る

STEP 03
違いを確認

STEP 04
もう一度試す

運動学習では、本人が身体から得る情報に加えて、
動画や指導者など外部から加えられる情報を
付加的フィードバック(Augmented Feedback)
と呼びます。

動画を見ること自体が目的ではなく、

確認した情報を次の動きにどうつなげるか

が重要です。


03 | BODY AWARENESS


「どこを使っているか」を自分でも確認する

筋力トレーニングでは、見た目のフォームだけではなく、
本人がどのような感覚で動いているのかも確認します。

01 | FEEL
感じる
どこに力が入るか、左右差や動きやすさを確認する。

02 | CHECK
確かめる
狙っている部位と、本人が感じている部位を照らし合わせる。

03 | VERBALIZE
言葉にする
感じたことや変化を、自分の言葉で整理する。

本人に狙っている部位を自分で触って確認してもらったり、
必要に応じて本人に確認を取りながら、
トレーナーが身体の位置を触覚的に伝えることもあります。

こうすることで、

狙っている場所と、本人が感じている場所が一致しているか

を確認しやすくなります。


04 | VISUALIZE


課題と目標を「見える状態」にする

WiSPでは必要に応じて動作評価や動画などを使い、

現在どのような状態なのか、何が課題になっているのか、
どこを目指して取り組んでいるのか

を整理します。

CURRENT
現在地
今どうなっているか

ISSUE
課題
何が課題なのか

GOAL
目標
どこを目指すか

ACTION
取り組むこと
次に何をするか


TRAINING PURPOSE

「なぜこのトレーニングをするのか」
までつなげる


05 | THINK & CHOOSE


自分で考える時間もつくる

指導中は、すべての答えを最初から伝えるとは限りません。
実際に動いてもらったあと、
本人自身にも一度考えてもらうことがあります。


今の動きはどう感じた?

どちらの方が動きやすかった?

さっきと何が変わった?

次は何を変えてみる?

これは正解を当てるためのテストではありません。

身体から得た情報を、自分自身でも一度整理するための時間

です。


06 | LEARNING LOOP


アウトプットが、次のインプットにつながる

アウトプットは学習の終点ではありません。

自分の感覚や考えを外に出すことで、
次に必要な情報が見えてきます。


学びが深まる循環

INPUT

見る・聞く

ACTION

動く

OUTPUT

感じる・伝える

FEEDBACK

確認・修正

TRY AGAIN

もう一度試す


OUTPUT → NEXT INPUT

アウトプットすることで、
次に必要なインプットが見えてくる

感じたことを伝えたり、自分の動きを振り返ったりすることで、
自分の理解や課題が整理されます。
そこから「次は何を見るのか」「何を意識して動くのか」が明確になり、
新しいインプットにつながっていきます。


07 | WiSP SESSION


WiSPでは「身体を動かして終わり」にしない

WiSPでは、トレーニングを
「決められたメニューをこなすだけの時間」にはしないようにしています。


実際の指導で行っていること


動画で動作を共有

本人の感覚と実際の動きを照らし合わせる

身体感覚を確認

どこを使っているか、左右差や変化を整理する

課題を可視化

評価や動画から現在の課題を分かりやすく整理する

目標を共有

どこを目指して取り組んでいるのかを共有する

自分でも考える

感じたことや変化を整理し、次の行動につなげる


FROM COACH-LED TO SELF-AWARE

「言われたからやる」から
「自分でも分かって取り組める」へ


SUMMARY


今回のポイント

身体を動かすことは、
スポーツやトレーニングの中心です。

そのうえで、自分の動きを見て、
身体で感じ、言葉にして考え、
もう一度試すことで、
一回の経験から得られる情報は増えていきます。


見る・聞く
→
動く
→
感じる
→
考える
→
もう一度試す

アウトプットすることで、自分の理解や感覚を整理する。
そこから新しい情報を受け取り、次の動きでもう一度試す。

この循環を繰り返すことも、
スポーツやトレーニングの学びを深めるための一つの考え方です。


参考文献

1. Wang B, Tao T, Yuan Y, Guo W.
Self-Controlled Feedback and Behavioral Outcomes in Motor Skill Learning:
A Meta-Analysis.
Behav Sci (Basel). 2025;15(9):1291.


PubMedで確認

2. Petancevski EL, Inns J, Fransen J, Impellizzeri FM.
The effect of augmented feedback on the performance and learning of gross motor
and sport-specific skills: A systematic review.
Psychology of Sport and Exercise. 2022;63:102277.


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