学生スポーツでは、ボール操作やシュート、パス、スプリント、ジャンプなど、 競技に必要な動きを繰り返し練習します。
もちろん競技練習はとても重要です。ただし、競技でより良く身体を動かすためには、 技術練習だけでなく、その動きを支える身体能力にも目を向ける必要があります。
「競技を練習すること」と「競技を支える身体をつくること」。 それぞれの役割を理解し、目的に応じて組み合わせることが大切です。
競技動作を支える「身体の土台」
走る、跳ぶ、止まる、切り返す、投げる。 スポーツでは、さまざまな動作を短い時間の中で繰り返します。
こうした動作を考えるとき、競技技術だけではなく、 関節を動かせること、身体を支えられること、必要な力を発揮できることなど、 複数の身体能力が関係しています。
すべての選手がこの順番で能力を高めるわけではありません。 大切なのは、現在どこに課題があるのかを確認し、必要な部分へアプローチすることです。
競技練習とトレーニングの違い
トレーニングは競技練習の代わりではありません。 それぞれ得意とする役割が異なります。
| 競技練習 | 身体づくりのトレーニング |
|---|---|
| 競技特有の技術を磨く | 筋力などの基礎的な身体能力を高める |
| 状況判断やタイミングを学ぶ | 可動性や動作コントロールを高める |
| 実際のプレーを反復する | 競技動作を支える土台をつくる |
| 競技の中で能力を発揮する | 必要な能力を個別に補う |
どんな身体能力をトレーニングするのか
スプリント、ジャンプ、減速、方向転換などでは、 地面へ力を加えたり、身体を支えたりするための筋力が必要になります。
必要な関節が十分に動くことは、 さまざまな姿勢や競技動作を行うための一つの要素になります。
可動域や筋力があっても、動作の中で適切に扱えるとは限りません。 姿勢や関節をコントロールする能力も重要です。
「筋力がある」だけでも十分ではない
筋力を高めることは、学生アスリートの身体づくりにおける重要な要素の一つです。 一方で、競技では力の大きさだけではなく、 必要なタイミングで身体を動かすことも求められます。
例えば方向転換では、速く走る能力だけでなく、 減速して身体を支え、次の方向へ再び力を発揮する必要があります。
スクワットやランジなどを利用し、 目的に応じて筋力や身体を支える能力を高めます。
ジャンプ、減速、方向転換など、 競技で必要になる動作へ段階的につなげていきます。
一人ひとり必要なトレーニングは違う
同じ競技・同じ年代であっても、 筋力、可動性、身体の使い方、成長段階、競技経験などは選手によって異なります。
そのため、「この種目をやれば全員に効果がある」と考えるのではなく、 現在の身体や動作を確認したうえでトレーニングを選択することが大切です。
「その動きを支える身体」にも目を向ける。
競技技術と身体能力は別々のものではありません。 身体づくりで得た能力を、実際の競技練習の中で使いながらつなげていくことが重要です。
まとめ
学生アスリートにとって競技練習は欠かせません。 そのうえで、筋力・可動性・安定性・動作コントロールなど、 競技を支える身体能力を目的に応じてトレーニングするという考え方があります。
「何を鍛えるか」から考えるのではなく、 「現在の身体に何が必要なのか」を確認し、 それを競技動作へつなげていくことが大切です。
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