「練習は頑張っているのに、タイムが思うように伸びない」

学生陸上の現場でも、こうした悩みを抱える選手は少なくありません。

短距離、中距離、長距離、それぞれの種目で求められるスピード、フォーム、持久力、スタミナ、ペース配分は異なります。

どの種目でも練習量や走力トレーニングは十分に積んでいる。

しかし、自分のフォームや走りの癖を正確に把握できていないと、成長が停滞してしまうことがあります。

そこで重要になるのが、動画を活用した「振り返り」です。

自分の感覚だけに頼らず、客観的に走りを確認することで、フォーム改善やタイム向上につなげることができます。

自分の感覚は意外とあてにならない

陸上競技では、選手は走っている最中に自分の身体感覚や疲労感を頼りに動きます。

「フォームは良かった」

「ピッチがしっかり揃っていた」

「腕の振りはスムーズだった」

こうした感覚は重要ですが、実際には主観的で、誤差が生じやすいものです。

特に学生選手は、成長途中の身体や筋力の発達段階によって、

自分の感覚と実際の動きが一致しないことがあります。

短距離ではスタートの爆発力や加速フェーズ、トップスピード維持のフォームが、

中距離ではペース配分と呼吸のタイミング、フォームのリズムが、

長距離ではエネルギー消費を抑えつつフォームを維持する能力が求められます。

どの種目も、自分の感覚だけでは細かいフォームの乱れや無駄な動きに気づきにくく、動画で確認することが成長の鍵となります。

動画は客観的なフィードバックを提供する

動画を活用すると、自分の走りを客観的に確認できます。

短距離、中距離、長距離それぞれに重要なポイントがあります。

短距離:スタートの動き、加速時の姿勢、腕振りの角度、ピッチのリズム

中距離:ペース配分、呼吸のタイミング、フォームの維持、上下動の最小化

長距離:効率的なエネルギー消費、重心移動の安定性、フォームの疲労による崩れ

「思ったより腕の振りが小さかった」

「ピッチが揃っていなかった」

「フォームが後半に崩れてスピードロスしていた」

こうした気づきは、動画で初めて明確になります。

感覚だけに頼らず、客観的に自分を評価することが改善の第一歩です。

陸上は「再現性」がタイムを左右する

陸上競技は、毎回同じ動作をどれだけ正確に再現できるかが、結果を左右します。

短距離では一瞬のスタートや加速、トップスピードの維持。

中距離ではラストスパートまでペースを一定に保つこと。

長距離では、疲労が蓄積する中でフォームを維持できるかが重要です。

動画を使った振り返りによって、

「なぜ前回のタイムが出たのか、または出なかったのか」

「どのフォームがスピード維持に貢献したのか」

を具体的に理解できます。

これは感覚だけで走る練習では得にくい情報です。

なんとなくの練習から脱却する

ただ走る、筋力トレーニングをする、インターバルをこなす。

こうした練習量だけでは、成長は加速しません。

動画を活用することで、

自分に不足している要素、改善すべきポイントが明確になり、

一つひとつの練習に意識を集中させることができます。

例えば、スタートや加速のドリルで意識する部分、ラストスパートでフォームを崩さないポイントなど、

種目ごとの課題に合わせて練習の質を高めることが可能です。

修正と実践の積み重ねが成長をつくる

動画で課題を確認し、

練習で意識し、

再び映像で確認する。

このサイクルを繰り返すことで、短距離・中距離・長距離いずれのフォームも少しずつ改善されます。

才能やセンスよりも、正しい修正をどれだけ積み重ねられるかが、タイム向上や走力アップの大きな鍵です。

まとめ

学生陸上競技において、動画を使った振り返りは、

単なる確認作業ではありません。

・自分を客観視する

・課題を明確にする

・練習の方向性を正しくする

これらすべてを可能にする、成長を加速させる手段です。

感覚を大切にしつつ、映像という客観的な視点を取り入れることで、

短距離・中距離・長距離いずれの種目でも、次のレベルへ進むための確かな一歩となります。