筋トレというと、「持ち上げる」「押し上げる」といった動きがメインだと思っていませんか?
実はそれと同じくらい、いやそれ以上に大切なのが、“ゆっくり下ろす”動きです。
この動きに深く関わるのが、遠心性収縮(えんしんせいしゅく)という筋肉の使い方。
この記事では、筋トレ初心者や理論に興味がある方向けに、遠心性収縮の効果や活用法をわかりやすく解説します。
遠心性収縮とは?
筋肉は、3つの動き方をします:
- 短縮性収縮:筋肉が縮みながら力を発揮(例:ダンベルを持ち上げる)
- 等尺性収縮:筋肉の長さを変えずに力を発揮(例:プランクでキープ)
- 遠心性収縮:筋肉が引き伸ばされながら力を発揮(例:ゆっくりしゃがむ、腕を下ろす)
この中で、筋肉に最も強い刺激を与えるのが遠心性収縮です。
どうして「下ろす動き」が効くの?
遠心性収縮では、筋肉がブレーキをかけるように働きます。
たとえばスクワットでしゃがむ時、太ももやお尻の筋肉は「伸ばされながら耐えている」状態です。
この時、筋肉には短縮時よりも強い張力がかかり、深い筋繊維まで刺激が届きやすいと言われています。
その結果、筋肉の成長(筋肥大)や、引き締め効果がより得やすくなるのです。
ケガの予防にも効果的
遠心性収縮は筋肉だけでなく、関節や姿勢の安定性にも関わります。
例えば「ゆっくりしゃがむ」「コントロールしながら身体を下ろす」といった動作は、
無理なフォームや反動を防ぎ、ケガのリスクを減らしてくれます。
トレーニングでの活用ポイント
初心者の方でも、ちょっとした意識で遠心性収縮を取り入れることができます:
- 動きを速く終わらせず、**“3秒かけて下ろす”**を意識
- 反動や勢いではなく、自分の力で止める・戻す
- 呼吸を止めず、リズムよく行う
このように「下ろす動作」を丁寧に行うだけで、筋トレの質が大きく変わります。
まとめ
遠心性収縮は、筋肉に強い刺激を与え、トレーニング効果を高めてくれるとても大切な要素です。
重さを上げることだけに目を向けず、「ゆっくり下ろす」「丁寧に動く」といったポイントを意識することで、
初心者でも安全に、かつ効率よく身体を変えていくことができます。
次回のトレーニングではぜひ、“ゆっくり下ろす動き”こそが勝負どころ! という意識で取り組んでみてください。