「太ももやハムストリングスが張っている」「腰まわりが硬い」

バスケットボールの練習や試合中、こうした感覚を持つことは多いと思います。

筋肉の硬さや張りは、単に縮むことで生じるとは限りません。

筋肉は縮むだけでなく、伸ばされることで硬くなりストレスが蓄積されることもあります。

この理屈を理解することで、日々の練習やケアの考え方が変わり、パフォーマンスの安定やケガ予防に役立ちます。

筋肉の硬さには二つのタイプがある

筋肉の張りや硬さには大きく二つのタイプがあります。

一つ目は短く縮んで硬くなる筋肉です。

これは一般的に「張っている」と感じる状態で、繰り返しの動作や偏った姿勢によって起こります。ジャンプやダッシュ、シュートの踏み切りで使うハムストリングスやふくらはぎが代表例です。

二つ目は伸ばされて硬くなる筋肉です。

これは常に引っ張られた状態で硬さを感じ、腰や骨盤、大腿四頭筋や腹筋などの影響で起こります。伸ばされることで筋力も発揮しにくくなることがあります。

同じ「張っている」感覚でも、短縮によるものか伸張によるものかで原因や対策は変わります。

バスケットボールで伸ばされて硬くなる筋肉の例

バスケットボールはジャンプ、ダッシュ、急停止、方向転換、シュートなど多様な動作が連続するスポーツです。そのため筋肉が縮むだけでなく、伸ばされて硬くなるケースも多く見られます。

例えば、ハムストリングスが伸ばされて硬くなる場合です。ジャンプやスプリントで腰を反らしたり、切り返しで踏ん張る動作が続くと、筋肉が引っ張られ筋力発揮がしにくくなります。

また、大腿四頭筋や腹筋の影響で骨盤が前傾し、ハムストリングスが伸ばされることもあります。ドリブルやスクリーンの際に踏ん張る力に影響し、疲れやすくなることもあります。こうした硬さは単純にストレッチをしても解消できるわけではありません。体全体のバランスや姿勢の影響を理解することが重要です。

硬さの理屈を理解する意味

筋肉が縮むだけでなく伸びて硬くなることを理解すると、いくつかのことが分かります。

まず感覚だけでは状態を判断できません。「張っている=縮んでいる」と思い込み、ストレッチだけで対応すると逆効果になることもあります。

次に筋肉の発揮力に影響します。伸ばされ硬くなった筋肉は力を出しにくくなるため、ジャンプ力やシュートの踏ん張り、ディフェンス時の切り返しなどに影響します。

さらに体全体のバランスが関係します。腰や骨盤、腹筋や大腿四頭筋の状態も硬さに影響しますので、単に硬い筋肉だけを伸ばすだけでは不十分です。

練習やケアに活かす

学生バスケットボールでは、日常的に筋肉の張りを感じる場面があります。

大切なのは、「縮むだけで硬くなるわけではない」「伸ばされて硬くなることもある」と理解することです。

単純なストレッチだけでは解消できない場合もあります。体全体の姿勢や骨盤・腰のバランスを意識し、周囲の筋肉や関節の影響も考慮することで、疲労の蓄積を防ぎ、パフォーマンスの低下やケガのリスクを減らすことができます。

まとめ

筋肉の硬さは縮むだけで起こると思いがちですが、実際には伸ばされることで硬さや張りが生じることもあります。

バスケットボール選手にとっては、ジャンプやダッシュ、切り返しの安定、パワーや踏ん張りの発揮、疲労やケガのリスク軽減につながります。

単に筋肉を伸ばすだけでなく、体全体のバランスや筋肉の関係性を意識することが大切です。理屈を理解することで、日々の練習やケアの質が変わり、より効率的に成長できる体づくりが可能になります。