雨の日でも、環境に応じて安全に取り組めるトレーニングがあります。

大切なのは「置かれた環境に合わせて選び、ラグビーの特性を意識して工夫する姿勢」です。雨で制約があっても、体力・瞬発力・接触耐性・柔軟性を維持・向上させることが可能です。

ポイント

  • 紹介するメニューはあくまで目安で、環境に応じて調整
  • 狭い廊下や教室では、下半身・体幹・柔軟性中心
  • 体育館や広い室内が使える場合は、スプリント・アジリティ・ポジション特化エクササイズも追加
  • 周囲の安全を確認して実施

雨天時は普段できない基礎力やフォーム改善のチャンスです。競技の特性を意識して工夫すること自体が、実戦力向上につながります。

フォワード向け(接触・押し合い特性を意識)

下半身・体幹

  • スプリットスクワット・片足スクワット:スクラムやラックでの踏ん張りに必要な下半身の安定性
  • ブリッジ・ヒップリフト:腰やお尻の力を強化し、接触時の耐久力向上

上半身・押す力

  • ケトルベルプレス/ローイング:腕・肩・背中を連動させ、タックルや押し合いの力を強化
  • クラブリーチ:肩や背中の可動域を整え、接触動作の安定性を向上

体幹・バランス

  • プランク・サイドプランク・ひねり腹筋:スクラム・ラック・モールで体幹の安定性を確保
  • 狭い廊下や教室では、その場ジャンプ・スキップジャンプで下半身の瞬発力維持

バックス向け(俊敏性・スピード特性を意識)

反応・動きの速さ

  • スプリットステップ・ラダードリル・シャトルラン:ディフェンスやランニング時の素早い方向転換
  • 側方ステップ・短距離ダッシュ:タックル回避やラインブレイクに直結する瞬発力

体幹・肩

  • クラブリーチ/ケトルベルローイング:パスやキックの安定性を向上
  • ブリッジ系・プランク:接触やタックル時の体勢保持に有効

柔軟性

  • 肩・股関節・腰・背中のストレッチで可動域を確保し、方向転換や急ブレーキ・キックの動きをスムーズに

環境に合わせた工夫

  • 狭い場所では安全に配慮し、スペースを取らない動き中心
  • 広い体育館では、全身を使った動きやアジリティ、ポジション特化エクササイズも取り入れる
  • メニューの順番や負荷を自分で考え、工夫することで判断力やプレーに活かせる身体感覚も養える

雨天でも「できることを最大限取り入れる」姿勢が重要です。制約の中で工夫すること自体が、競技特性に直結した基礎力やフォーム改善につながります。

まとめ

  • メニューは目安で、環境に応じて選択・調整
  • 狭くても下半身・体幹・柔軟性中心、広ければ反応・肩・腕・ポジション特化を追加
  • 安全を意識して、無理なく実施
  • 考えて工夫する姿勢が、技術・体力・判断力向上に直結